ボールペンや油性ペン「マッキー」などが強みのゼブラは、シャープペンではこれまで存在感がなかった。それだけにヒットすれば「既存の商品の市場を食わず、新たな事業領域として売り上げを積み増すことができる」と力を込める。そのクルトガはハイテクシャープペンの代表格。
三菱鉛筆の調査では「中高生のクルトガブランド認知度は100%、所有率は7割」と、高いブランド力を持つ。08年発売のクルトガは、シャープペンの芯が斜めに摩耗することで、文字がだんだん太くなり、芯も折れやすくなる欠点を解決したことでヒットした。
ぺんてるも0.2ミリの極細芯ながら芯が折れにくい「オレンズ」を今年2月に投入している。いずれもハイテク化で先行し、急速に売り上げを伸ばす三菱鉛筆の「クルトガ」の対抗商品。差別化しにくかったシャープペンに技術力で新たな付加価値をつける各社の取り組みは今後も続きそうだ。