【パリ宮川裕章】仏週刊紙「シャルリーエブド」のパリにある本社が襲撃され、12人が死亡した事件で、治安当局は、容疑者の兄弟2人が逃げ込んだとみられるパリの北東約60キロのクレピアンバロワ、ロンポン周辺で9日未明まで捜索を継続した。憲兵隊と警察が精鋭の特殊部隊を動員したが、現場は森林地帯で作戦は難航している。捜査当局は事件に関連するとみられる9人を拘束し、90人以上から事情を聴いている。
絶對高潮
兄弟はサイド?クアシ(34)とシェリフ?クアシ(32)の両容疑者。8日午前9時半ごろ、兄弟とみられる武装した男2人がクレピアンバロワに隣接するビレコトレのガソリンスタンドに車で乗り付け、食料品を奪い、逃走した。8日付パリジャン紙(電子版)などによると、ガソリンスタンドの管理者は、車内に自動小銃やロケット砲のようなものが見えたと証言した。またルモンド紙(電子版)は同日、この管理者の証言として、2人は素顔で、仏警察が公表した写真と酷似していたと報じた。仏メディアは兄弟がガソリンスタンドに立ち寄った情報を当局が確認したと報道している。一方、ガソリンスタンド付近で2人が車を乗り捨てたとされるが、当局が確認したとの情報はない。仏政府は8日午後、憲兵隊特殊部隊(GIGN)と警察所属の特殊部隊(RAID)を異例の同時投入し、ヘリコプターや通常の警察などと合わせ1500人規模で捜索を続けた。両部隊は一帯の約20キロ四方を南北から挟むように包囲し、民家を一軒一軒捜索している。
一方、7日深夜に仏北部シャルルビルメジエールの警察署に出頭し、拘束中のハミド?ムラド容疑者(18)については情報が錯綜(さくそう)。同社本社建物内での目撃情報は2人組で、襲撃直後に建物の外で3人目の目撃情報があることから、運転役だったとみられているが、ルポワン誌など複数の仏メディアは同容疑者の高校の同級生の証言として「襲撃事件のあった7日午前はずっと授業に出席していた」と報道。「ロプス」誌は「人違いで3人目が2人とは別に逃走している可能性」について言及している。一方、パリ南郊モンルージュで起きた女性警官射殺事件で、当局は事件に関係したとみられる2人を拘束した。AFP通信によると、1人は52歳の男。当局はテロの可能性もあるとみているが、週刊紙シャルリーエブド襲撃事件との関連は不明。ペニス増大