このサイモン氏の訃報ではじめて、シンプソンズの制作陣にプロデューサーとして、ジェームズ・L・ブルックスが加わっていることを知る。ブルックスといえは、プロデューサーというより、ハリウッドの映画監督として、オスカーを獲得したシャーリー・マクレーンとデブラ・ウィンガーの親子の積年の愛憎物語『愛と追憶の日々』、ホリー・ハンターとウィリアム・ハートの報道業界の裏側をシニカルに描く『ブロードキャスト・ニュース』、愛と…に続き、ジャック・ニコルソンにオスカーを授けた、初老曲者作家の恋愛物語『恋愛小説家』など名作を産み出してきた人物。本人もそうとう変わった人と評されるが、人の愚かさ、滑稽さ、だからこその愛しさ、両面を時にコメディにまぶして描く、人間ドラマの達人。シンプソンズがなぜあれほど可笑しく、時にやり過ぎでも愛しいか。その理由に気づかされる。
でもあのイラストがあったからこそのアニメ。改めてサイモン氏の仕事に感謝したい。哀悼の意を捧げます。
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